話題の「プロダクトワックス」は蜜蝋とシアバターで簡単に手作りできる!
ヘアサロンやコスメキッチンなどで話題となっているproduct(プロダクト)の「ヘアワックス」。この青いパッケージを一度は見たことがあるのではないでしょうか?
今回、プロダクトワックスの成分を分析し、完全再現に挑みました!化学者にかかればこの手の商品の再現はお手の物です。
(動画はこちら↓)
では早速まいりましょう!
プロダクトワックスとは?
■使い方
がっちりセットするハードタイプのワックスではなく、濡れ髪や、毛先の艶出しなど、ナチュラルタイプなヘアワックスです。
メンズのナチュラルヘアや女性のショートヘアアレンジでよく使われています。
■取り扱い店
美容院で取扱があります。それ以外にも、ナチュラル系コスメショップの「コスメキッチン」や、コスメや雑貨を扱う「shop in」で購入できます。
美容院でよく使われていて、美容師に勧められて買った!という人が多い様子。
■商品の種類
3種類の商品があります。青いラベルはミカン科の「タンジェリン」精油が使用されたオレンジ系の香りの商品。その他、「ダマスクローズ」や最近発売された「ネロリ」があります。
■価格
- タンジェリン(ノーマルタイプ),ダマスクローズ:¥2,178/42g
- ネロリ:¥2,546 /42g
ネロリだけ少しお高くなっています。ネロリの精油が貴重で高価な為だと思われます。
ネロリは1㎏のビターオレンジの花から1gしか採れないみたい!
プロダクトヘアワックスの成分
ヘアワックスの成分はコチラ!
ザ プロダクト オーガニック ヘアワックス (タンジェリン)
〈全成分〉
シアバター[USDAオーガニック認証],ビーズワックス (ミツロウ)[ナチュラル],ビタミンE (トコフェロール)[自然由来],タンジェリンエッセンシャルオイル[ナチュラル],アロエベラ[USDAオーガニック認証]
全て自然由来の原料でできています。ヘアスタイリングだけでなく、ハンドケア、ボディケア、リップケアまで、全身に使えると話題になっているほど・・
有名だよね
製品の構成は『シアバター (個体の脂肪) とミツロウ (個体のワックス) でベース』を作り『酸化防止にビタミンE、香り付けにエッセンシャルオイル』を使うという構成になっています。
吉沢が下したこのワックスの成分評価はこちら↓
プロダクトワックス
成分評価:★★★★★ 超優秀!
食べられるレベル。使われているオイルも酸化安定性が高い物ばかり。香り付けもエッセンシャルオイルのみ。
災害が起きたら非常食にもなりそうだ
プロダクトワックスをわずか200円で再現
シンプルな原料で構成されているので、結構簡単に作れるのでは、、、??と思い、研究員の血が騒いでワックスの完全再現に挑みました!
やってやるぜ!
材料と配合量の検討
成分表を参考に用意した材料がコチラ!
すべて楽天さんで調達してます!シアバターは未精製だと匂いが強いので、精製したものを購入して下さい!(※購入商品はリンク参照)
【配合量の検討】
プロダクトワックスの成分は多い順に以下のようになっています。
シアバター>ミツロウ>ビタミンE>タンジェリン>アロエベラ
化粧品の場合、精油は0.5%以下、ビタミンEは1%以下で構成されます。つまり、ほとんど全てシアバターとミツロウからできていることが分かります。
めっちゃ単純!
しかし、シアバターとミツロウの比率がわからないので、比率を変えたサンプルをいくつか作成し、プロダクトワックスに近づけることにしました。
作成した組成がこちら!
ワックス作成
それでは、つくっていきましょう!!
【作成手順】
1,耐熱容器にシアバター、ミツロウ、グリセリンを規定の量を計りながら入れます。
※少量で作る場合、シアバターとミツロウを湯煎で溶かし、液体にしてから計量スプーンで計ります。
2,①を湯煎で溶かします。
※ミツロウの融点が高めなので、鍋にかけながら湯煎するか、200wのレンチンで溶かすと良いです。
↓それぞれの融点
シアバター:25℃~40℃
ミツロウ:60℃
3,完全に溶けて液体になったらタンジェリン精油を規定量入れて、すべての材料を混ぜ合わせます。
※混ぜたりないと香りや質感にムラができてしまうので、よく混ぜ合わせましょう。
4, お好みの容器に流し入れ、固まったら完成です!
容器はなんでもOKですが、seriaのアルミクリームケースが使いやすくてオススメです!
完成した試作品
それぞれの配合比率で完成した試作品たちがコチラ!!
No.1~No.3の試作品たち↓
▼試作品 No.1
シアバター:80% ミツロウ:20%
No.1は伸びがよく、本物のプロダクトワックスより若干柔らかい。ハンドクリームなどにはよい固さかもしれません。
▼試作品 No.2
シアバター:70% ミツロウ:30%
No.2はちょっと固めなヘアワックスという仕上がりに。少しハード目なスタイリングに使えそうです。
▼試作品 No.3
シアバター:60% ミツロウ:40%
No.3はロウソク近い固さに。こちらはリップクリームとして使うのに良さそうです。ミツロウの配合量が多いと、固めでさらっとした質感に仕上がりました。
No.1~No.3だと、No.1が一番本物に近いと感じたので、確かめに行きました。
本物持ってなかったんだね。
本物との比較と再現品の完成!
ということで、、、コスメキッチンにやってまいりました。
色と香りはほぼ同じ(試作品の方が若干黄色い感じがしますが。。)手に取ると、試作品No.1のほうが柔らかい感じがします。
本物の硬さはNo.1とNo.2の間くらいかな??
ということで、最終調整したNo.4を作りました。
▼試作品 No.4
シアバター:75% ミツロウ:25%
お、、これは!
質感と固さが一致!できました。おうちで「プロダクトワックス」・・・
できちゃいました!!!
ホントに出来ちゃったよ。
代償として試作品の山が残りましたが、ボディケアや持ち運びのハンドクリームなどとして使いたいと思います。
まとめ
材料費は、正規品の容量 (42g) に換算すると約200円でした!
▼完成品のレシピ(こちらは約20g分)
精油や配合比率を変えて固さや香りなども自分好みにアレンジ可能です◎!
ぜひ、みなさんも手作りワックスでおうち時間を楽しんでみてください!