【アルビオン】スキコンの成分は危険!使い続けるとどうなる?化学者による分析結果
本日はアルビオンの化粧水「スキンケアコンディショナー」の成分分析と品定めを行いたいと思います。
先日、七瀬さんの友人から、
アルビオンのスキコン使ってるんだけど、ぶっちゃけ成分どうなの??
という相談があり、
化学者吉沢に分析させてみるよ。
ということで、成分分析の実施と、その成分でどういう効果が見込めそうなのか検証することにしました。
スキコンの成分を詳しく知りたい方、購入を迷っている方の参考になれば幸いです。
化学の知識がないと「選ぶ基準が使用感だけ」になりがちだよね。。
ちなみに最初に結論を言ってしまうと、化学者の私の目線では「絶対に使わない製品」でした。
では早速見ていきましょう!
スキコンの成分一覧と分類分け
まず、スキコンの全成分を確認しましょう。全成分はこちら↓
有効成分:
グリチルリチン酸ジカリウム
その他成分:
精製水、エタノール、1.3ーブチレングリコール、グルタチオン、ハマメリスエキス、マロニエエキス、ヨクイニンエキス、天然ビタミンE、油溶性ヨクイニンエキス、lーメントール、カラギーナン、セスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、無水エタノール、エチルパラベン、プロピルパラベン、メチルパラベン、香料
エタノールが2番目という、見るからにしんどそうな構成。
これらの成分を、配合目的ごとに分けると以下のように分類できます↓
【化粧水の基材】
精製水、1.3ーBG
【美容成分類】
グリチルリチン酸ジカリウム、lーメントール、グルタチオン、天然ビタミンE、ハマメリスエキス、マロニエエキス、ヨクイニンエキス、油溶性ヨクイニンエキス
【界面活性剤類】
カラギーナン、セスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
【防腐・浸透剤類】
エタノール、無水エタノール、エチルパラベン、プロピルパラベン、メチルパラベン
これらの成分について、順に確認していきましょう!
化粧水の基材
精製水、1.3ーBG
基材として使用されているのは、水と1.3−BGです。1.3−BGは皮膚への刺激が少なく、サラッとした使用感の基材です。特に言及することがなく、普通の構成となっています。
ザ・普通
美容成分類
お次は、美容成分類を見ていきましょう。この製品の美容成分は大きく2つに分類できます↓
【単一成分】
1.グリチルリチン酸ジカリウム、lーメントール
2.グルタチオン、天然ビタミンE
【植物エキス】
3.ハマメリスエキス、マロニエエキス、ヨクイニンエキス、油溶性ヨクイニンエキス
それぞれ順に見ていきましょう!
1.グリチルリチン酸ジカリウム&l−メントール
どちらも肌の炎症を抑える為に配合されています。グリチルリチン酸ジカリウムは甘草に含まれる抗炎症成分です。炎症を抑制し、皮膚刺激を緩和する目的で配合されています。
l−メントールは、ハッカに含まれる成分で、弱い炎症を短期間軽減する作用と「すーっ」とした冷涼感を与える作用があります。皮膚の炎症抑制と使用感を良くする目的で配合されています。
炎症抑え込む系の配合成分だね
2.グルタチオン&天然ビタミンE
どちらも抗酸化の為に配合されています。グルタチオンはペプチドの一種で、加齢や紫外線によって生じた活性酸素を除去する作用があります。
ビタミンEは脂溶性ビタミンの一種で、こちらも齢や紫外線によって生じた活性酸素を除去する作用があります。おそらく小麦胚芽から抽出されたものが使われています。
こちらはアンチエイジング系の成分だね
3.植物エキス
こちらの製品には植物のエキスとして「ハマメリス」「マロニエ」「ヨクイニン(=ハトムギ)」が使用されています。ハマメリスは先に述べたビタミンEの抗酸化力を増強する目的で配合されています。
マロニエはストレス起因の炎症抑制と、抗酸化作用の為に配合されています。
植物エキスも炎症抑制と抗酸化がメインだね
ヨクイニンエキス(ハトムギエキス)は抗炎症作用と角質の水分保持の為に配合されています。
すなわち、この製品の美容成分は「炎症の抑制」と「抗酸化作用」をメインに多種配合されていることが分かります。続いて、界面活性剤類について見ていきましょう。
界面活性剤類
カラギーナン、セスキオレイン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
実は、先程の美容成分の中で「メントール、天然ビタミンE、油溶性ヨクイニンエキス」は水に溶けません。
これらの界面活性剤は、上記のような水に溶けない成分を溶かすために配合されています。
界面活性剤がものを溶かす原理はコチラを見てね。
一方、界面活性剤には皮膚刺激があるものが多く、セスキオレイン酸ソルビタンは「軽度の皮膚刺激」を引き起こす可能性があり、他2つに関してはデータ不足でわからないというものになります。
美容成分を溶かすためとはいえ、皮膚を刺激する可能性があるよ
よく手荒れ、肌荒れの原因になってるよね
さらに、界面活性剤の問題点は刺激性だけではありません。界面活性剤は全般的に皮脂膜の性質を変え、皮膚膜が薄く・肌が弱くなってしまうという問題があります。
この辺は界面活性剤の「構造」に依存しています。石鹸だと短時間で界面活性剤としての能力を失うので問題になりにくかったりします。
防腐剤類
エタノール、無水エタノール、エチルパラベン、プロピルパラベン、メチルパラベン
本製品の防腐剤は、エタノールとパラベン類で構成されています。
エタノールには抗菌の他、収斂作用や、使用時の清涼感(≒使用感を良くする)働きがあります。このような抗菌や収れん作用、清涼感を与える一方で、揮発性があるので肌の水分が奪われやすくなり、肌に刺激を与える可能性もあります。
特に、エタノールに過敏な肌質の人は避けたほうがよい成分です。
成分表示の順番が2番目なので、水の次に多く入っていることが読み取れます。
「敏感肌用の化粧水なのに、エタノールが2番目なのはやばいでしょ」って感覚です。
パラベンは「良い悪いの議論が絶えない」有名な防腐剤ですよね。パラベンは一般的に、少量の添加で防腐力を発揮し皮膚刺激も少ないため、短期的には優秀な防腐剤とされています。
一方、美肌菌等の皮膚常在菌への悪影響や、ヒト組織に「パラベンの定常状態」をもたらす可能性があり、長期的には良いのかどうかよくわからないという位置づけの防腐剤です。
「内側から美肌を作る」には向かない可能性があるってこと、覚えておいてね
総括
【各成分まとめ】
基材⇨普通
美容成分⇨炎症抑制、抗酸化
界面活性剤⇨皮膚刺激の可能性あり、皮膚を弱くする
防腐剤⇨皮膚刺激の可能性高い
抗酸化作用と抗炎症作用のある成分を入れてはいるが、皮膚刺激の懸念が高い成分が多いという印象を受けます。
スキコンを使っているうちは、抗炎症成分によって無理やり肌荒れを抑えているが、長期間使用すると刺激成分の影響も受け肌本来の力が失われていくと考えられます。
結果、化粧水を変更すると「他の化粧水では肌が荒れる」と誤解するようになるのではないかなと思いました。
「使用者の肌を弱くさせておいて、自社の化粧水で炎症抑制し、他社の製品を悪いと思わせる」っていう製品、化粧品業界では結構あるんだよね。悲しいけど。
また、セラミドなどの保湿剤が入っていない点と、特に高価な美容成分が入っていないボロ儲け商品であることも気になりました。
ということで・・・
アルビオンスキンコンディショナー
成分評価:★☆☆☆☆
刺激強めで肌本来の機能が下がり、スキコンを使わないと肌荒れするようにならないか心配。
現在スキコンを使っている方がおられるのであれば、騙されたと思ってCOCONやフーミーの化粧水を使ってみて下さい。2ヶ月もすれば肌感の違いが分かるはずです。
以上、化学者の酷評でした。