カルシウム代表「牛乳」
カルシウム補給という名目で、学校の給食に必ず出てくる「牛乳」。
牛乳を飲まないと「大きくなれないよ!」などと、先生や親に言われたり、カルシウムを摂ると「骨が強くなる」とよく言われますよね。
今回は牛乳とカルシウムの効果について一緒に見ていきたいと思います!
カルシウムの役割
カルシウムは、体内で一番多いミネラル成分です。
食べ物で摂取したカルシウムは、腸管から吸収→骨質化→骨に定着という形で、体内のカルシウムバランスを保っています。
また、体内のカルシウムの約1%は筋肉や神経系、血液などにも分布しています。
カルシウムが不足すると、骨粗鬆症や歯質低下だけでなく、神経の興奮抑制低下、いらだち、酵素活性化への障害などの症状も現れます。
イライラには「カルシウム」ってウワサも本当だったんだ。
牛乳のカルシウム
カルシウム摂取の代表格である、「牛乳」ですが、実際牛乳のカルシウム量ってそんなに多いんでしょうか。
カルシウムが豊富と言われる食材には牛乳や乳製品のほかにも、豆類、野菜、海藻類、魚介類があります。
それぞれのカルシウム量を見てみると、
▼可食部100g当たりのカルシウム量
カルシウム(㎎) | |
牛乳 | 110 |
カマンベールチーズ | 460 |
ヨーグルト | 120 |
干しひじき(ゆで) | 96 |
乾燥わかめ(水戻し) | 130 |
干しえび | 7100 |
しらす干し(半乾燥) | 520 |
煮干し | 2200 |
木綿豆腐 | 93 |
おから(生) | 81 |
こまつな | 170 |
ほうれん草 | 49 |
意外と牛乳ってカルシウム量多くないんですね。
しかし、牛乳には、カルシウムの吸収を促進させる、ビタミンD、クエン酸、CPP(カゼイン・ホスホ・ペプチド)などのタンパク質が含まれています。
逆に、野菜や豆類に含まれる、フィチン酸(豆やナッツ)やシュウ酸(ほうれん草)はカルシウムの吸収を阻害し、牛乳や乳製品よりもカルシウム吸収率は劣ります。
カルシウム摂取に牛乳が適しているのは確かなようです。
なるほど!今までの牛乳は無駄じゃなかったんだね
日本人は牛乳に弱い?
一方、日本人の約80%は、牛乳や乳製品に対する耐性が弱い「乳糖不耐症」ということも分かっています。ちなみに、ヨーロッパの乳糖不耐症は約10%です。(参考:日本栄養・食糧学会誌)
「乳糖不耐症」は、牛乳の糖質に含まれる、「乳糖(ラクトース)」を分解し吸収するための消化酵素(ラクターゼ)が、小腸で不足することで起こります。「乳糖不耐症」の人が牛乳を飲むと下痢や腹痛などの症状が起こります。
ちなみに、「牛乳アレルギー」は牛乳に含まれる、タンパク質(カゼインやβラクトグロブリン)が原因です。
腹痛や下痢だけでなく、じんましんや呼吸困難にも陥る深刻なアレルギーで「乳糖不耐症」とは異なります。牛乳アレルギーは乳幼児に多くみられ、3歳以降には自然に治る傾向にあります。
ちなみに吉沢さんは乳糖不耐性で、牛乳を飲むといつもお腹を壊していた様です。
給食で強制的に飲ませるのはやめたほうがいいんじゃないかな、、、。
カルシウムの効果を高めるには「小魚」と「海藻」
実は、カルシウムの効果を高めるために、「マグネシウム」がとても役立ちます。
マグネシウムも、70%が歯や骨、残りは筋肉や髄液、血球などの細胞内に分布していて、歯や骨格の構成成分として働いている上に、筋や神経の興奮を抑え、正常に保つ役割もあります。
にぼしや小魚などの骨がついた魚や、海藻類には多くのカルシウムが含まれている上に、豊富なマグネシウムを持っています。
牛乳よりも、カルシウムとマグネシウムを一緒にとれる魚や海藻類の方が、得られる効果は高いかもしれません。
七瀬はおやつに煮干し食べてるよ
乾燥わかめや乾燥ひじきでしたら、保存も効いてお家にストックしやすいと思うので、ぜひ毎日の食事に意識的に取り入れてみてくださいね!