スペインと並ぶオリーブオイル大国のイタリア。イタリアのオリーブオイルは全体的に辛めのものが多いです。また、世界のオリーブオイルのトレンドの発信地でもあり、その年の流行を作ります。そんなイタリア産オリーブの主要品種や産地の特徴、代表的なオリーブオイルをご紹介いたします。
オリーブの主要品種と特徴
イタリアは緯度によってオリーブの特徴が異なります。北部ではエレガントで繊細なオイルが、中部では青々としてぴりっと辛いオイルが、南部では一般にまろやかで豊かな風味のオイルが採れます。
オリーブオイルの主要品種は以下の通りです。
【北部】
タジャスカ:
りんごや花のようなエレガントな香りの繊細なオイルが採れる品種。
【中部】
モライオーロ:
濃い緑で非常に辛く、ポリフェノール量が高い品種。後味のピリッとした辛さから、肉のグリルなどに最適のオイルが採れる。
フラントイオ:
スパイシーさと繊細さをもつ品種。モライオーロとのバランスを取るために、ブレンドで使用される。
レッチーノ:
甘くスウィートな品種。こちらもモライオーロとのバランスを取るために、ブレンドで使用される。
【南部】
コラティーナ:
収穫時期が早いと苦くて辛く、遅いとまろやかになる品種。
オリアローラ:
軽い苦味が特徴の品種。
サラダなどにかけてオリーブの風味を楽しみたい時にはタジャスカ種、オリーブの辛さを追求したい場合はモライオーロ種を選んでみましょう!
イタリアのオリーブオイル産地一覧
イタリアには上記の地図のように、42ヶ所ものオリーブオイル産地があります。
それぞれの産地とオリーブオイルの特徴をまとめたのがこちら↓
No. | 地域名 | オリーブオイルの特徴 |
1 | アルト・クロトネーゼ | ローマ時代からの生産。 カロレア種が70 %。 他にレッチーノ、トッコラーナ種他。 |
2 | アプルティーノ・ベスカレーゼ | レッチーノ種を含むオイル。 緑から黄色のマイルドでフルーティーさが特徴。 |
3 | プリジゲッラ | 青臭い草の香りに加え、軽い苦みと辛みが特徴。 |
4 | プルツイオ | 黄色がかった緑色で軽い苦みと辛みが特徴。 |
5 | カニーノ | かすかな苦味と辛味がある、酸度0.5%以下の新鮮さが特徴。 |
6 | カルトチェート | レッチーノ種がメイン。 |
7 | キアンティ・クラシコ | 辛さと苦さの強めオイル。 |
8 | チレント | 地中海式ダイエット提唱者のキーズ博士が住んだことで有名な土地のオイル。 |
9 | コツリーナ・ディ・プリンディジ | フルーティーで軽めのオイル。 |
10 | コツリーネ・ディ・ロマーニヤ | レッチーノをブレンドしたやや苦めのオイル。 |
11 | コツリーネ・ポンティーネ | 完熟したフルーティーさが特徴。 |
12 | コツリーネ・サレルニターネ | ギリシャ由来のオリーブ産地。かすかな苦味と辛味が特徴。 |
13 | コツリーネ・テアティーネ | |
14 | ダウノ | 強めの辛味と苦味が特徴。 |
15 | ガルダ | 川魚などの繊細な料理と合うアーモンドのような香りが特徴。 |
16 | イルピニア | 青々とした香りに、苦味と辛味が特徴。 |
17 | ラーギ・ロンバルディ | 魚料理によく合うフルーティーさが特徴。 |
18 | ラメティア | カロレア種を90%以上使ったオイル。 |
19 | ルッカ | サラダによく合うクセが少なめのオイル。 |
20 | モリーゼ | |
21 | モンテ・エトナ | 紀元前から栽培される。酸度0.6%以下の新鮮さが特徴。 |
22 | モンティ・イプレイ | 昼夜の気温差が激しい山岳地帯で栽培された、独特の風味が楽しめるオイル。 |
23 | ペニソーラ・ソッレンティーナ | ハーブ調の香りがあり、苦味と辛味をもつオイル。 |
24 | プレトウッイアーノ・デレ・コッリーネ・テラマーネ | |
25 | リビエラ・リグーレ | 甘くマイルドなオイルの代表的な産地。 様々な料理に使いやすい。 |
26 | サビーナ | 香り高さと甘さが特徴。 |
27 | サルデーニヤ | 完熟後に収穫したマイルドさが特徴。 |
28 | セッジャーノ | 青々しく、苦味と辛味が特徴のオイル。 |
29 | テルジェステ | 甘くデリケートなオイル。 |
30 | テッラ・ディ・バー | アーモンドのようなフルーティーな香りと、後味に苦味と辛味がある。 |
31 | テッラ・ドートラント | フルーティーかつハーブ調の香りが特徴。 |
32 | テッレ・ディ・シエナ | 強めの辛味が特徴で、肉料理によく合うオイル。 |
33 | テッレ・タレンティーネ | |
34 | トウーシャ | |
35 | ウンプリア | 草の葉の香りが特徴。 |
36 | ヴァルデモネ | アーモンドやアーティーチョークの香り。 |
37 | ヴァル・ディ・マサーラ | |
38 | ヴァッリ・トラバネージ | 苦さと辛さがしっかりしたストロングタイプのオイル。 |
39 | ヴァッレ・デル・べリーチェ | |
40 | ヴェネト | 芳醇な香りに若干の苦味が特徴。 |
41 | ヴルトゥレ | 完熟したオリーブの甘くマイルドな味わいが特徴。 |
42 | テッレ・アウルンケ | アーモンド調の香りと苦味、辛味が特徴。 |
とっても沢山あって選ぶのが大変ですが、辛さを求めたい方はテッレ・ディ・シエナ産を、甘くまろやかなものを試したい方はリビエラ・リグーレ産がおすすめ◎
代表的なオリーブオイル
1.アルドイーノ・エキストラベルジネ・フルクトゥス
タジャスカ種特有のマイルドでコクのあるフルーティーなオイル。フルーティーさを表す『フルクトゥス』が商品名に入っています。使いやすくてとってもおすすめの逸品◎
2.トッレビアンカ(TORRE BIANCA)
非常に辛いモライオーロ種を100%使用したオイル。調味料のような形でピリッと使いたい方にとくにおすすめです◎
ポリフェノールたっぷりなのでアンチエイジングにもオススメ。
3.イル・レッチェート
青々としてキリッとした辛口のオイル。肉料理やパスタに相性◎
4.ロザーティ
アーティチョークやアーモンドのような香りがするフルーティなオイル。カルパッチョなどに相性◎
5.エム・ビー EXVオリーブオイル・チェラソーラ
柑橘の葉を想起させるフレッシュな香りのフルーティーなオイル。爽やかなオイルをお探しの方におすすめの逸品。
まとめ
主に6種類のオリーブが42ヶ所の産地で栽培される、オリーブ大国イタリア。特にとっても辛いモライオーロ種のオイルは他ではなかなか探せないオイルです。
まずはスーパーのオリーブオイルをお手にとり、産地を確認するところから初めてみてはいかがでしょうか?
KALDIなどの輸入小売店には沢山の種類のオイルがありますよ〜