ヒリヒリするという口コミが目立つ無印良品のハーバル化粧水の全成分を徹底分析
本日は無印良品のハーバル化粧水の成分分析を行っていきます。
前回成分分析を行った「クリアケア」は予想以上にヤバイ成分でしたが、ハーバル化粧水はどうでしょうか?その真実に迫ります!
【無印良品 公式】ハーバル化粧水 200mL
なお、他のラインも含めた無印化粧水全体の評価はコチラの記事をご参考下さい↓
では行きましょう!
ハーバル化粧水の成分一覧と分類分け
ハーバル化粧水には「ノーマルタイプ」「高保湿タイプ」の2タイプがありますが、いずれも成分分析を行っていきたいと思います。
成分一覧はコチラ↓
【ノーマルタイプ】
水、アロエベラ液汁、グリセリン、DPG、ペンチレングリコール、ジグリセリン、ポリクオタニウム-51、水溶性プロテオグリカン、カミツレ花エキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカ葉エキス、タチジャコウソウ花/葉/茎エキス、チャ葉エキス、トウキンセンカ花エキス、ラベンダー花エキス、ローズマリー葉エキス、ヒアルロン酸Na、PEG-32、メチルグルセス-10、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、トレハロース、BG、ポリソルベート80、PEG-10メチルエーテルジメチコン、エチルヘキシルグリセリン、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール、香料
【高保湿タイプ】
水、アロエベラ液汁、グリセリン、DPG、ジグリセリン、ペンチレングリコール、メチルグルセス-10、PEG-32、ポリクオタニウム-51、水溶性プロテオグリカン、カミツレ花エキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカ葉エキス、タチジャコウソウ花/葉/茎エキス、チャ葉エキス、トウキンセンカ花エキス、ラベンダー花エキス、ローズマリー葉エキス、ヒアルロン酸Na、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、トレハロース、BG、ポリソルベート80、PEG-10メチルエーテルジメチコン、エチルヘキシルグリセリン、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、キサンタンガム、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール、香料
アロエベラが2番目!めずらしい構成です。
これらの成分を配合目的ごとに分けると以下のように分類できます。なお、基材・保湿剤以外は共通なのでまとめて書きます。
【化粧水の基材・保湿剤】
共通:水、アロエベラ液汁、グリセリン、DPG、ペンチレングリコール、ジグリセリン、水溶性プロテオグリカン、ヒアルロン酸Na、PEG-32、メチルグルセス-10、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、トレハロース、BG
高保湿のみ:キサンタンガム
【美容成分】
カミツレ花エキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカ葉エキス、タチジャコウソウ花/葉/茎エキス、チャ葉エキス、トウキンセンカ花エキス、ラベンダー花エキス、ローズマリー葉エキス、クエン酸Na(クエン酸)
【界面活性剤類】
ポリクオタニウム-51、ポリソルベート80、PEG-10メチルエーテルジメチコン
【防腐剤・その他】
エチルヘキシルグリセリン、1,2-ヘキサンジオール、フェノキシエタノール、カプリリルグリコール、香料
高保湿との違いは、キサンタンガムの有無だけですね。
これらの成分について、順に確認していきましょう!
基材・保湿剤
共通:水、アロエベラ液汁、グリセリン、DPG、ペンチレングリコール、ジグリセリン、水溶性プロテオグリカン、ヒアルロン酸Na、PEG-32、メチルグルセス-10、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、トレハロース、BG
高保湿のみ:キサンタンガム
種類が多いので、太字にした、取り立てて説明すべき成分を解説していきます。
アロエベラ液汁:
抗炎症作用で有名なアロエの汁です。BGなどの一般的な基材を差し置いてアロエベラの配合量が一番多くなっています。保湿作用に加え、抗炎症作用、色素沈着抑制作用があります。
基材としては結構高価です。ハーバル化粧水が高いのはこの成分がメインだからでしょう。
ヒアルロン酸の皮膚浸透性を高めたり、他成分の角質への広がりを促進する作用があることも判っています。一方、アロエを塗ったことがあれば分かりますがしみる人にはしみる成分です。
アロエが肌に合うかどうか。それがこの化粧水の評価に直結するね。
DPG:
安価なのでよく使用される基材ですが、保湿剤の中では皮膚刺激が高いと報告されています。この製品は表示が4番目なので、他の無印の製品(表示が2番目)よりはマシだと思います。
DPGの刺激性についてはかずのすけさんのブログでも記載されているよ。
水溶性プロテオグリカン、ヒアルロン酸Na:
どちらも高分子系の保湿剤です。保湿力が高く、刺激が少ないのでいい成分です。
PEG-32、メチルグルセス-10:
いずれも似たような高分子系の保湿剤です。角質バリア機能を目に見えないレベルで傷害しているという論文が報告されています。
長期的に使うのはちょっと嫌な成分です。
以上をまとめると、人によっては刺激になるが嬉しい効果が多い「アロエベラ液汁」がベースの構成で、刺激が気になる成分がちょくちょく配合されています。
続いて、美容成分を見ていきましょう!
美容成分
カミツレ花エキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカ葉エキス、タチジャコウソウ花/葉/茎エキス、チャ葉エキス、トウキンセンカ花エキス、ラベンダー花エキス、ローズマリー葉エキス、クエン酸Na(クエン酸)
植物エキスを中心に多種配合されています。順に見ていきましょう!
カミツレ花エキス:ハーブティーでおなじみジャーマンカモミールの抽出液。抗炎症作用があります。
セイヨウノコギリソウエキス:ハーブティで知られるヤローの抽出液。色素沈着抑制作用と抗酸化作用があります。
セイヨウハッカ葉エキス:ペパーミントの抽出液。抗酸化作用があります。
タチジャコウソウ花/葉/茎エキス:タイムの抽出液。色素沈着抑制作用と抗酸化作用があります。
チャ葉エキス:おなじみのチャノキの抽出液。色素沈着抑制作用と抗酸化作用があります。
トウキンセンカ花エキス:カレンデュラの抽出液。色素沈着抑制作用と抗酸化作用があります。
ラベンダー花エキス:アロマテラピーで最も有名なラベンダーの精油です。抗炎症作用を中心に様々な作用があります。香り付けの意味もあるでしょう。
ローズマリー葉エキス:若返りで有名なローズマリーの抽出液。高い抗酸化作用と抗老化作用があり、エイジングケアによく使用される成分です。
高めの植物エキスが配合されているね。
クエン酸Na(クエン酸):
クエン酸とクエン酸Naは、化粧水のpHを調整する為に使用されています。pHを弱酸性にコントロールすることで収斂作用がありますので、間接的に毛穴の収斂作用が見込まれます。
以上まとめると、「色素沈着抑制」「抗酸化」を中心に、価格とのバランスをとりながら多種配合されています。ハーバル化粧水は無印の化粧水で最も高値ですが、先のアロエベラとこの辺の成分の価格が反映されていることが読み取れます。
良いもの使うと高くなるよね
【無印良品 公式】ハーバル化粧水 200mL
界面活性剤
ポリクオタニウム-51、ポリソルベート80、PEG-10メチルエーテルジメチコン
敬遠されがちな界面活性剤が3種類配合されています。順に見ていきましょう!
ポリクオタニウム−51:
保湿作用や帯電防止作用、皮膚バリア作用のある界面活性剤です。皮膚刺激は少なめの成分です。
ポリソルベート80:
水に溶けない成分を溶かす(≒乳化作用)為に配合されています皮膚刺激は少なめの成分です。
ラベンダーやローズマリーの精油が水に溶けないのでしょう。
PEG-10メチルエーテルジメチコン:
シリコン系の界面活性剤です。化粧水になめらかなシリコンの感触を与える為に配合されています。わずかに刺激を起こす可能性があります。
と、刺激の低い界面活性剤が使用されており、一見すると良いように見えます。しかし、界面活性剤の問題点は刺激性だけではありません。
上記のような界面活性剤は全般的に皮脂膜の性質を変え、皮膚膜が薄く・肌が弱くなってしまうという問題があります。
この辺は界面活性剤の「構造」に依存しています。石鹸だと短時間で界面活性剤としての能力を失うので問題になりにくかったりします。
刺激が少ないとは言え、やはり長期使用で肌への悪影響が懸念される界面活性剤は避けたいなという感想です。続いて、防腐剤・その他について見ていきましょう。
防腐剤・その他
エチルヘキシルグリセリン、1,2-ヘキサンジオール、フェノキシエタノール、カプリリルグリコール、香料
ハーバル以外の化粧水ラインではフェノキシエタノール一辺倒でしたが、コチラは様々配合されています。順に見ていきましょう。
エチルヘキシルグリセリン:
オススメ化粧水の記事で紹介したように、低濃度であれば皮膚刺激の心配が少なく、分子構造的に蓄積毒性が低いと考えられる防腐剤です。個人的にはパラベン・フェノキシエタノールよりも安心して使えると考えています。
1,2-ヘキサンジオール&カプリリルグリコール:
防腐の補助剤として使用されています。↓のフェノキシエタノールの量を減らすため、併用しているものと考えられます。
フェノキシエタノール:
わずかに刺激のある有名な防腐剤です。上記の防腐補助剤と併用されており、抗菌のための配合量が少なく済んでいると推察できます。
フェノキシエタノールだけで防腐するより、刺激が少ないと考えられます。
ということで、他の無印化粧水よりは刺激が少ない防腐剤構成になっていることが読み取れます。
まとめ
ハーバル化粧水の成分をまとめると以下のようになります↓
【各成分まとめ】
基材・保湿剤⇨アロエベラが主体。DPGが気になるが、合う人にはいいかも
美容成分⇨かなり優秀な植物エキス類。
界面活性剤⇨刺激が多少あり、皮膚を弱くする可能性
防腐剤⇨他の無印製品より配慮されている
アロエベラ液汁が合わない方や、敏感肌には向かないと思います。肌が強く、美容成分の恩恵を享受できる方は使ってみても良いかもしれません。
【無印良品 公式】ハーバル化粧水 200mL
ということで・・・
無印良品 ハーバル化粧水
成分評価:★★★☆☆
刺激はそこそこ強め。敏感肌には向かないが美容成分は結構いい(その分価格は高い)。
結局、無印化粧水の成分の良さは値段順でしたね。
敏感肌の方は「フーミーモイストローション」か「ココンソワローション」に替えましょう。
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