続々登場の無印化粧水!クリアケアの成分を化学者が徹底解説
本日はリニューアル後の無印化粧水「クリアケア」の成分評価をやっていきます。
クリアケアは最近リニューアルされたけど、リニューアル前はエタノールが大量に入った悲惨としか言いようがない成分だったよ・・・
なお、クリアケアには「クリアケア化粧水」と「クリアケア化粧水高保湿タイプ」がありますが、両方とも成分分析を行っていきたいと思います。
なお、他のラインも含めた無印化粧水全体の評価はコチラの記事をご参考下さい↓
ちなみに最初に結論を言ってしまうと、化学者の私の目線では「絶対使わない製品」でした。
では行きましょう!
クリアケアの成分一覧と分類分け
まず、クリアケアの全成分を確認しましょう。全成分はこちら↓
【クリアケア】
水、DPG、PEG-240、プロパンジオール、グリセリン、ポリクオタニウム-51、ツボクサエキス、ブドウ果実エキス、リンゴ果実エキス、シイクワシャー果皮エキス、ビワ葉エキス、ヒアルロン酸Na、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、メチルグルセス-10、ペンチレングリコール、BG、PG、PEG-150、エチルヘキシルグリセリン、ポリソルベート80、PEG-60水添ヒマシ油、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール、香料
【クリアケア高保湿タイプ】
水、プロパンジオール、グリセリン、PEG-32、ジグリセリン、ペンチレングリコール、ポリクオタニウム-51、ツボクサエキス、ブドウ果実エキス、リンゴ果実エキス、シイクワシャー果皮エキス、ビワ葉エキス、ヒアルロン酸Na、BG、PG、エチルヘキシルグリセリン、ポリソルベート80、PEG-60水添ヒマシ油、カルボマー、アルギニン、クエン酸Na、フェノキシエタノール、香料
これらの成分を、配合目的ごとに分けると以下のように分類できます↓
【化粧水の基材・保湿剤】
クリアケア:水、DPG、PEG-240、プロパンジオール、グリセリン、ヒアルロン酸Na、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、メチルグルセス-10、ペンチレングリコール、BG、PG、PEG-150
高保湿タイプ:水、プロパンジオール、グリセリン、PEG-32、ジグリセリン、ペンチレングリコール、ヒアルロン酸Na、BG、PG、カルボマー、アルギニン
【美容成分】
ツボクサエキス、ブドウ果実エキス、リンゴ果実エキス、シイクワシャー果皮エキス、ビワ葉エキス、クエン酸Na(クエン酸)
【界面活性剤類】
ポリクオタニウム-51、ポリソルベート80、PEG-60水添ヒマシ油
【防腐剤・その他】
エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタノール、香料
数が多くてわかりにくいけど、保湿剤・基材(黒字)以外の成分は同じです
高保湿かどうかは、保湿剤や基材の種類が違うだけということが読み取れます。これらの成分について、順に確認していきましょう!
基材・保湿剤
クリアケア:
水、DPG、PEG-240、プロパンジオール、グリセリン、ヒアルロン酸Na、PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン、メチルグルセス-10、ペンチレングリコール、BG、PG、PEG-150
高保湿タイプ:
水、プロパンジオール、グリセリン、PEG-32、ジグリセリン、ペンチレングリコール、ヒアルロン酸Na、BG、PG、カルボマー、アルギニン
両方に共通する成分として「水」「プロパンジオール」「グリセリン」「ヒアルロン酸Na」「ペンチレングリコール」「BG」「PG」があります。PGは正式名称「1.2-プロパンジオール」という物質で、経皮毒性と発がん性の疑いがあります。
PGは「1.2-プロパンジオール」、プロパンジオールは「1.3-プロパンジオール」のことで別物です。
発がん性とか怖すぎ
PGは化粧品業界では使用が敬遠されています。裏話ですが、吉沢の会社でもPG騒ぎが起こったことがあります。これが使用されているのは時代遅れと言わざるおえません。
保湿剤構成の時点でこの商品はアウトです。
「クリアケア」に特徴的な成分は「DPG」「PEG-240」「PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン」「メチルグルセス-10」「PEG-150」があります。
「DPG」はPGが2つ結合した成分で、保湿剤の中では皮膚刺激が高いと報告されています。
DPGの刺激性についてはかずのすけさんのブログでも記載されているよ。
「PEG」は高分子系の保湿剤ですが、角質バリア機能を目に見えないレベルで傷害しているという論文が報告されています。
刺激も強め、角質バリアにも影響あり・・・
「メチルグルセス-10」「PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン」も「PEG」と似たような成分です。
もしかして無印の化粧水ってやばい??
「クリケア高保湿タイプ」に特徴的な成分は「PEG-32」「ジグリセリン」「カルボマー」「アルギニン」があります。「PEG」は先ほど述べたとおりです。
「ジグリセリン」「カルボマー」「アルギニン」はべっとりとさせる保湿剤です。高保湿のべっとり感を出していると考えられます。
高保湿の正体発見!
以上をまとめると、「刺激強め」「経皮毒性の懸念がある時代遅れの成分」「角質バリア損傷の可能性がある」など、長期使用で肌への悪影響が強く懸念される構成です。
続いて、美容成分を見ていきましょう!
美容成分類
ツボクサエキス、ブドウ果実エキス、リンゴ果実エキス、シイクワシャー果皮エキス、ビワ葉エキス、クエン酸Na(クエン酸)
美容成分として5種類の植物エキスと、クエン酸Na(クエン酸)が配合されています。順に見ていきましょう。
ツボクサエキス:
頭が良くなることで有名なハーブ「ゴツコーラ」の抽出液です。色素沈着抑制作用、コラーゲン合成促進による抗老化作用のために配合されています。
ゴツコーラのハーブティを毎日飲んでるよ
ブドウ果実エキス:
ぶどうの抽出液です。抗酸化作用のために配合されています。
リンゴ果実エキス:
りんごの抽出液です。皮膚を柔らかくして保湿する作用のために配合されています。
シイクワシャー果皮エキス:
シークワーサーの抽出液です。こちらも保湿作用のために配合されています。
ビワ葉エキス:
びわの葉の抽出液です。抗炎症作用、抗酸化作用、色素沈着抑制作用に加え、コラーゲン分解酵素「コラゲナーゼ」の活性を阻害することで、しわを軽減するために配合されています。
抗酸化や保湿作用が多いね。いずれも安価なエキスだよ。
クエン酸Na(クエン酸):
クエン酸とクエン酸Naは、化粧水のpHを調整する為に使用されています。pHを弱酸性にコントロールすることで収斂作用がありますので、間接的に毛穴の収斂作用が見込まれます。
以上、まとめると「抗酸化作用」「保湿作用」などを中心に、安価な美容成分が配合されていることが読み取れます。
続いて、界面活性剤を見ていきましょう。
界面活性剤
ポリクオタニウム-51、ポリソルベート80、PEG-60水添ヒマシ油
敬遠されがちな界面活性剤が3種類配合されています。順に見ていきましょう!
ポリクオタニウム−51:
保湿作用や帯電防止作用、皮膚バリア作用のある界面活性剤です。皮膚刺激は少なめの成分です。
ポリソルベート80:
水に溶けない成分を溶かす(≒乳化作用)為に配合されています。皮膚刺激は少なめの成分です。
PEG-60水添ヒマシ油:
こちらも水に溶けない成分を溶かす(≒乳化作用)為に配合されています。皮膚刺激は少なめの成分です。
おそらく、ツボクサエキスとビワ葉エキスの一部の成分が水に溶けないんだね
と、刺激の低い界面活性剤が使用されており、一見すると良いように見えます。しかし、界面活性剤の問題点は刺激性だけではありません。
上記のような界面活性剤は全般的に皮脂膜の性質を変え、皮膚膜が薄く・肌が弱くなってしまうという問題があります。
この辺は界面活性剤の「構造」に依存しています。石鹸だと短時間で界面活性剤としての能力を失うので問題になりにくかったりします。
ということで、こちらも長期使用で肌への悪影響が懸念される構成になっています。続いて、防腐剤・その他について見ていきましょう。
防腐剤・その他
エチルヘキシルグリセリン、フェノキシエタノール、香料
防腐剤としてエチルヘキシルグリセリンとフェノキシエタノール、香り付けに香料が使用されています。順に見ていきましょう!
エチルヘキシルグリセリン:
オススメ化粧水の記事で紹介したように、低濃度であれば皮膚刺激の心配が少なく、分子構造的に蓄積毒性が低いと考えられる防腐剤です。個人的にはパラベン・フェノキシエタノールよりも安心して使えると考えています。
フェノキシエタノール:
正式名称「エチレングリコールモノフェニルエーテル」という、わずかに刺激のある有名な防腐剤です。クリアケアは「パラベンフリー」を宣伝文句にしていますが、パラベンより避けたいフェノキシエタノールが配合されているという事実・・・。
「パラベンフリー」って、こういう落とし穴多いよね
ということで、防腐剤も長期使用で肌への悪影響が懸念される構成になっています。
まとめ
クリアケアの成分をまとめると以下のようになります↓
【各成分まとめ】
基材・保湿剤⇨刺激強め、経皮毒性の懸念
美容成分⇨普通
界面活性剤⇨皮膚を弱くする可能性
防腐剤⇨皮膚刺激の可能性高い
先にも述べましたが、基材・保湿剤の構成だけでも使わないという選択をします。
ということで・・・
無印良品 クリアケア
成分評価:☆☆☆☆☆
いろいろと成分構成が心配。絶対に使わない。
現在クリアケアを使っている方がおられましたら、一刻も早く「フーミーモイストローション」か「ココンソワローション」に替えましょう。
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