老化の原因「酸化」を止めたい!
老化の大きな原因となる、「糖化」と「酸化」という現象。酸化については、「抗酸化作用」という言葉と共にだんだんと広まってきているように思います。
今回は、この「酸化」のメカニズムと、それを防止する要となる「SOD」について詳しく見ていきたいと思います!
酸化を引き起こす「活性酸素」

呼吸によって酸素が体内に取り込まれると、基本的には血液の運搬作用によって体内細胞の一つ一つに送られます。
基本的に、電子伝達系という代謝系でエネルギーを取り出すために使用されますが、2~3%が「活性酸素」に変化してしまいます。
「活性酸素」は、適量であれば生体信号の伝達や、肝臓での解毒作用もあり、健康維持にとても役立ちます。
しかし、これが異常に増えてしまうと、正常組織への攻撃を始めてしまいます。
様々な物質と反応を起こして強烈な酸化作用を起こしてしまうのです。
よって、体の機能が低下し、老化や成人病の元となっているのです。
活性酸素には、以下の4種類があります。
- ヒドロキシラジカル (・O-OH)
- 一重項酸素 ( ・O-O・)
- 過酸化水素 (H-O-O-H)
- スーパーオキシドラジカル ( O-O:)
※1~4の順で、活性度が強くなっています。(1が最も強い)

なんか顔文字みたいだね
これら活性酸素は、紫外線・ストレス・食べすぎ・食品添加物・タバコなどの外部要因によって増えていきます。また、こちらで解説したように、ランニングのような激しい有酸素運動でも増加します!
そして、この活性酸素を除去するのに役立つのが、「SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)」や、「グルタチオンペルオキシダーゼ」、「カタラーゼ」という酵素です。
体が健康であれば、過剰に活性酸素が生成されても、SODなどの活性酸素を除去する酵素を発生させて活性酸素を抑制します。
問題は、この機能が加齢とともに低下してくることです。
タンパク質とミネラルで「SOD」が増やせる?!
これらの酵素は、タンパク質が主成分となっています。良質なタンパク質を摂取することで、活性酸素を除去する酵素の生成を助けることができます。
タンパク質に加えて、SODの材料となったり、SODの活性を促進する働きをもっているのが亜鉛、銅、マンガンなどの「ミネラル」です。
以下にこれらのミネラルを豊富に含む食材を載せておくので、意識して取り入れてみてくださいね!
亜鉛 | 牡蠣、チーズ、豚肉、うなぎ |
銅 | 牛レバー、干しエビ、ココア、牡蠣、カシューナッツ |
マンガン | 玄米、そば、アーモンド、生姜、栗 |
また、活性酸素の中で3番目に強い、「過酸化水素」には、セレンやヘム鉄などのミネラルが有効です。セレンはイワシ、サクラエビ、ヘム鉄はのり、ひじきなどに多く含まれています。

海藻と魚介類は健康食品の常連だよね
結局、海藻とか玄米とか感覚的に「体によさそう!」と思うものって、ちゃんと体にいい理由があるんですよね。
ちゃんと体に効くメカニズムを知れば、自然と体に良いものを選ぶようになっていくと思います。
この情報がみなさんの食品選びの助けになれば幸いです!