無印良品の敏感肌用薬用美白化粧水の正体を暴く
こんにちは、吉沢です。本日も無印良品の化粧水の成分分析を行っていきます。
前回成分分析を行った「クリアケア」は予想以上にヤバイ成分でしたが、薬用美白化粧水はどうでしょうか?その真実に迫ります!
なお、他のラインも含めた無印化粧水全体の評価はコチラの記事をご参考下さい↓
では行きましょう!
薬用美白化粧水の成分一覧と分類分け
敏感肌用化粧水には「ノーマル」「高保湿」の2タイプがありますが、いずれも成分分析を行っていきたいと思います。
成分一覧はコチラ↓
【ノーマル】
有効成分:ビタミンC・2-グルコシド、グリチルリチン酸2K
その他:水、濃グリセリン、DPG、ジグリセリン、POEメチルグルコシド、1,2-ペンタンジオール、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液、ヒアルロン酸Na-2、チンピエキス、ユーカリエキス、グレープフルーツエキス、スベリヒユエキス、米糠抽出物水解液A、DL-PCA・Na液、ポリグリセリン、BG、グリセリンエチルヘキシルエーテル、キサンタンガム、水酸化K、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール
【高保湿タイプ】
有効成分:ビタミンC・2-グルコシド、グリチルリチン酸2K
その他:水、濃グリセリン、DPG、POEメチルグルコシド、ジグリセリン、1,2-ペンタンジオール、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液、ヒアルロン酸Na-2、チンピエキス、ユーカリエキス、グレープフルーツエキス、スベリヒユエキス、米糠抽出物水解液A、POPメチルグルコシド、DL-PCA・Na液、ポリグリセリン、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液、BG、グリセリンエチルヘキシルエーテル、キサンタンガム、水酸化K、クエン酸、クエン酸Na、フェノキシエタノール
めっちゃ成分多い・・・(笑)
これらの成分を配合目的ごとに分けると以下のように分類できます。なお、基材・保湿剤以外は共通なのでまとめて書きます。
【化粧水の基材・保湿剤】
共通:水、濃グリセリン、DPG、ジグリセリン、POEメチルグルコシド、1,2-ペンタンジオール、ヒアルロン酸Na-2、DL-PCA・Na液、ポリグリセリン、BG、キサンタンガム
高保湿タイプのみ:POPメチルグルコシド、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液
【美容成分】
ビタミンC・2-グルコシド、グリチルリチン酸2K、チンピエキス、ユーカリエキス、グレープフルーツエキス、スベリヒユエキス、米糠抽出物水解液A(水酸化K)、クエン酸Na(クエン酸)
【界面活性剤類】
メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液
【防腐剤】
グリセリンエチルヘキシルエーテル、フェノキシエタノール
この商品は『医薬部外品』だから、同じ成分でも『化粧品とは違う名前』で記載されているのが結構あるよ。
これらの成分について、順に確認していきましょう!
基材・保湿剤
共通:
水、濃グリセリン、DPG、ジグリセリン、POEメチルグルコシド、1,2-ペンタンジオール、ヒアルロン酸Na-2、DL-PCA・Na液、ポリグリセリン、BG、キサンタンガム
高保湿タイプのみ:
POPメチルグルコシド、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液
両方に共通する成分として「水」「濃グリセリン」「DPG」「ジグリセリン」「POEメチルグルコシド」「1.2−ペンタンジオール」「ヒアルロン酸Na-2」「DL-PCA・Na液」「ポリグリセリン」「BG」「キサンタンガム」があります。
「DPG」は保湿剤の中では皮膚刺激が高いと報告されています。「POEメチルグルコシド」は「メチルグルセス-10」のことで、高分子系の保湿剤です。
DPGの刺激性についてはかずのすけさんのブログでも記載されているよ。
その他、グリセリン系を軸とした保湿剤が配合されています。
また、高保湿タイプにのみ「POPメチルグルコシド」「グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液」があります。これらはぺっとりとした高保湿の成分です。
高保湿の正体がここだね。
以上をまとめると、「刺激強め」のDPGが高配合されており、敏感肌用を謳うには疑問符がつく成分構成になっています。
続いて、美容成分を見ていきましょう!
美容成分
ビタミンC・2-グルコシド、グリチルリチン酸2K、チンピエキス、ユーカリエキス、グレープフルーツエキス、スベリヒユエキス、米糠抽出物水解液A(水酸化K)、クエン酸Na(クエン酸)
それぞれ順に見ていきましょう!
ビタミンC・2-グルコシド:
有名なビタミンC誘導体「アスコルビルグルコシド」のことです。美白作用の有効成分として配合されています。美白作用は穏やかですが、刺激が少なく、とてもいい成分です。
グリチルリチン酸2K:
甘草に含まれる抗炎症成分です。炎症を抑制し、皮膚刺激を緩和する目的で配合されています。
「美白」の正体が「ビタミンC・2-グルコシド」、「敏感肌用」の正体が「グリチルリチン酸2K」だね
チンピエキス:
みかんの皮の抽出液です。抗炎症作用のために配合されています。
ユーカリエキス:
ユーカリの葉の抽出液です。コラーゲン分解酵素の阻害による抗老化作用と、皮膚バリア改善作用の為に配合されています。
グレープフルーツエキス:
グレープフルーツの抽出液です。皮膚柔軟化による保湿作用があります。
スベリヒユエキス:
食べれる雑草として有名なスベリヒユの抽出液です。保湿作用のために配合されています。
いずれも安価な植物エキス
米糠抽出物水解液A(水酸化K):
こちらは米ぬかの抽出物を、水酸化Kで分解した成分です。美白効果が期待されています。
クエン酸Na(クエン酸):
クエン酸とクエン酸Naは、化粧水のpHを調整する為に使用されています。pHを弱酸性にコントロールすることで収斂作用がありますので、間接的に毛穴の収斂作用が見込まれます。
以上まとめると、優秀な「美白」成分と「保湿」「抗炎症」など、様々な成分が配合されていることが分かります。続いて、界面活性剤について見ていきましょう。
界面活性剤
メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液
実はこの「メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液」、無印の他の化粧水にも配合されている「ポリクオタニウム-51」のことです。
名前が違いすぎる。。。
ポリクオタニウム−51は保湿作用や帯電防止作用のある界面活性剤で、皮膚刺激は少なめの成分です。
刺激の低い界面活性剤が使用されており、一見すると良いように見えます。しかし、界面活性剤の問題点は刺激性だけではなく、皮脂膜の性質を変え、皮膚膜が薄く・肌が弱くなってしまうという問題があります。
この辺は界面活性剤の「構造」に依存しています。石鹸だと短時間で界面活性剤としての能力を失うので問題になりにくかったりします。
どちらにしろ、敏感肌用に向かないことは間違いありません。
続いて、防腐剤を見ていきましょう。
防腐剤
グリセリンエチルヘキシルエーテル、フェノキシエタノール
防腐剤としてエチルヘキシルグリセリンとフェノキシエタノール使用されています。順に見ていきましょう!
エチルヘキシルグリセリン:
オススメ化粧水の記事で紹介したように、低濃度であれば皮膚刺激の心配が少なく、分子構造的に蓄積毒性が低いと考えられる防腐剤です。個人的にはパラベン・フェノキシエタノールよりも安心して使えると考えています。
フェノキシエタノール:
正式名称「エチレングリコールモノフェニルエーテル」という、わずかに刺激のある有名な防腐剤です。「パラベンフリー」を宣伝文句にしていますが、パラベンより避けたいフェノキシエタノールが配合されているという事実・・・。
「パラベンフリー」って、こういう落とし穴多いよね
ということで、防腐剤も長期使用で肌への悪影響が懸念される構成になっています。
まとめ
敏感肌用薬用美白化粧水の成分をまとめると以下のようになります↓
【各成分まとめ】
基材・保湿剤⇨刺激強めの基材が主体
美容成分⇨やや優良
界面活性剤⇨皮膚を弱くする可能性
防腐剤⇨皮膚刺激の可能性高い
刺激の高い保湿基材が主体なので、そもそも敏感肌には向かないと思います。
ということで・・・
無印良品 敏感肌用薬用美白化粧水
成分評価:★☆☆☆☆
敏感肌用なのに刺激は強め。美容成分はやや良いが、それでも使わない。
敏感肌の方は「フーミーモイストローション」か「ココンソワローション」に替えましょう。
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